月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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10:00 - 13:00 | 川端 | 山本※ | 川端 | 川端 | 川端 | ー |
15:00 - 18:30 | 川端 | ー | 川端 | 川端 | 川端 | ー |
休診日:火曜午後、土曜、日曜、祝日
火曜日午前は12:30最終受付となります
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10:00 - 13:00 | 川端 | 山本※ | 川端 | 川端 | 川端 | ー |
15:00 - 18:30 | 川端 | ー | 川端 | 川端 | 川端 | ー |
休診日:火曜午後、土曜、日曜、祝日
※火曜日は12:30最終受付となります。
美容皮膚科は予約制です。お電話にてご予約をお願いします。
よくなったり、悪くなったりをくり返しながら長期間続く皮膚炎で、症状は痒みのある湿疹が中心です。特に乾燥する時期や夏場には悪化することがあります。原因には体質的なものと環境的なものとが絡んでいると考えられています。
アトピー性皮膚炎は、完治することが非常に難しい疾患で、医師と相談しながら、根気強く治療を継続することが大切です。
「かゆみがある」「特徴的な皮膚症状と分布」症状が慢性・反復性に経過する」の3つを満たすものを、症状の軽重を問わずアトピー性皮膚炎と診断します。
当院ではアレルギーの採血検査(特異的IgE抗体検査、非特異的IgE抗体検査)も行っています。また最近ではアトピー性皮膚炎の状態を敏感に反映するTARC(血液検査)という項目が注目されており、治療経過を追っていく上でひとつの客観的指標になります。
TARCの値を知ることによって患者様やそのご家族様が病状を把握し、より積極的に治療に取り組むことができるようになると考えています。
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血清TARC値 | アトピー性皮膚炎の重症度の目安 |
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成人 | 700pg/mL未満 | 軽症 |
700pg/mL以上 | 中等症以上 | |
小児(2歳以上) | 760pg/mL未満 | 軽症 |
760pg/mL以上 | 中等症以上 |
治療は症状に応じた薬やスキンケアで皮膚の炎症(湿疹)やかゆみをコントロールするのが目標です。
炎症を抑えるためにはステロイド外用薬や免疫抑制外用薬(プロトピック軟膏)を用い、かゆみを抑えるためには抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を内服し、また乾燥のスキンケア対策としては保湿薬を外用します。
薬以外でも生活習慣の改善なども大切です。
当院では、 ナローバンドUVB も設置しております。 ナローバンドUVB は中波長の紫外線を当てる治療法でアトピー性皮膚炎に保険適応となっています。
ステロイド外用剤に抵抗のある方、外用剤の治療でも治りの悪い方はご相談ください。
アトピー性皮膚炎の治療は患者様一人一人の経過や部位、重症度などを総合的な判断が必要ですので、皮膚科専門医を受診しご相談下さい。
銀白色の鱗屑(フケのような垢)をともない境界明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出ます(尋常性乾癬と呼びます)。大きさ、数、形は様々で、発疹が癒合して大きな病変を作ることもあります。できやすい部位は慢性の機械的な刺激を受けやすい頭部、肘・膝、臀部、下腿伸側などです。青壮年期に発症することが多く、多発しますが、通常、内臓を侵すことはありません。かゆみは約50%の患者さんにみられます。爪の変形や関節炎を伴うこともあります(関節症性乾癬)。まれに発疹が全身におよぶこともあります(乾癬性紅皮症)。一見すると激しい皮膚症状に見えますが、人に移すことは100%ありません。
原因はまだ完全にはわかっていませんが、乾癬になりやすい遺伝的素因があることは解っています。遺伝的素因に様々な環境因子(不規則な生活や食事、ストレス、肥満、感染症、特殊な薬剤など)が加わると発症すると言われています。
乾癬は慢性で軽快と悪化を繰り返すので、根気強い治療が必要です。治療には主に外用剤、内服薬、光線(紫外線)療法があります。外用薬はステロイド外用薬、ビタミンD3外用薬(ドボネックス)が主に使われます。内服薬としては、レチノイド(ビタミンA)、シクロスポリンなどの免疫抑制剤が主なものです。これに光線(紫外線)療法を加えた3つ(外用療法、内服療法、光線療法)が基本的な治療法です。
光線(紫外線)療法にはいろいろな種類がありますが、波長が311nm付近の極めて狭い範囲の紫外線が乾癬に有効であることが示されています。これが ナローバンドUVB といわれるもので、薬をつけたり、飲んだりする手間がなく、簡便で、照射時間が短く、しかもこれまで行われていたPUVA療法に匹敵する効果があります。さらに外用剤の量を減らすこともできるようになります。
当院では乾癬の患者様には ナローバンドUVB療法 をお勧めしています。通常週に2-3回の頻度で照射を行います。治療は保険適応となっています。
何らかの物質が皮膚に接触し、それが刺激やアレルギー反応となってかゆみを伴う湿疹が出ます。一般的に「かぶれ」とも呼ばれ、接触した部分の皮膚に紅斑(こうはん)が現れ、ひどいときには、腫れ上がったり、小水疱(しょうすいほう)が出現したりします。
身のまわりにあるほとんどの物質が原因となりえます。たとえば、化粧品や香水、ヘアケア用品、指輪やイヤリング、腕時計、ネックレスなどの金属装身具、衣類、家庭用洗剤、医薬品、そのほか植物、動物などでおこります。
アトピー性皮膚炎の鑑別に特異的IgE検査、好酸球測定、TRAC測定が必要となる場合もあります。
原因となる物質を突き止めて、その物質との接触を避け、短期的にステロイド外用薬やステロイド含有テープ(ドレニゾンテープ)を使用します。かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬の内服が有効です。
また金属アレルギーが確認された場合は、歯科でのアマルガム(銀歯)の除去が有効な場合もあります。
ブタクサ、タンポポ、ドクダミ、キク、ユリ、スイセン、ヒマワリ、ポインセチア、シクラメンなどの屋内外の植物、イチョウ、ヤツデなどの庭木、サトイモ、セロリ、アスパラガス、ホウレンソウ、クルミ、タケノコ、玉ねぎなどの野菜、パイナップル、キウイ、パパイヤ、マンゴー、かんきつ類などの果物や香辛料が原因となる場合があります。
消毒液(ホルムアルデヒド、ベンザルコニウムなど)、金属(ニッケル、マンガンクロム、コバルト)、化粧品、歯科金属
光に当ることによって生じる接触性皮膚炎です。有名なもので湿布製剤によるものがあります。単なるシップによるかぶれもありますが、ケトプロフェンなどの一部の湿布の成分は光にあたることで湿布の成分が変化して、光にあたった部分だけに皮膚炎(赤くなる、ぶつぶつができる、水ぶくれができるなど)を起こすことがあり、強いかゆみも伴います。また、日焼け止めの成分(紫外線吸収剤)でも起こることがあるので注意しましょう。
素材は合成繊維より天然素材の方が肌に優しい、と思っている方は多いと思います。しかし、逆に合成繊維の方が化学的に安定しているので比較的かぶれを起こしにくいことをご存じでしょうか?合成繊維は汗を吸収しにくいので、かぶれた場合は、ほとんどが繊維の成分に対するかぶれではなく、発汗や服がこすれることによって起こる物理的刺激のせいです。
物理的刺激は綿や麻、ウールなどの天然素材でも起こりますので、自分に合った肌触りの良い服を選ぶことがポイントです。服のボタンやアクセサリーによってもかぶれが起こるので注意しましょう。
小麦のタンパク質を細かく分解した成分が入っている石鹸が原因の食物アレルギーが報告されています。皮膚や目、鼻の粘膜から入った小麦成分が原因でアレルギーとなり、小麦を含む食事をとると、顔の腫れ、かゆみ、血圧低下、呼吸困難などが起こります。
皮膚に原因物質が接触して皮膚炎が起こるのと同じように、口の中の粘膜に果物などの食物が接触することで、口の中がヒリヒリしたりかゆくなったり、腫れたりすることがあります。これを「口腔アレルギー」といいます。また、口の中だけでなく、じんましんやアナフィラキシーショックを起こすこともありますので注意が必要です。 花粉症との関連性もいわれており、シラカバ花粉症の人はリンゴ、イチゴ、キウイなど、スギ花粉症の人はトマトなどで口腔アレルギーを起こすことがあります。
接触性皮膚炎、金属アレルギー、化学薬品などによる皮膚炎が気になる患者様は公立昭和病院での パッチテストパネル検査 および血液検査(特異的IgE検査)を紹介いたします。
尋常性白斑は皮膚のメラノサイト(色素細胞)が何らかの原因で減少または消失する後天的に発症する皮膚病です。メラノサイト(色素細胞)は紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素を産生していますが、その減少、消失により皮膚の色が白く抜けていきます。
発症は子供から高齢者までの幅広い年齢層に発症します。
白斑の原因は、酸化ストレスによるメラニン産生障害、自己免疫や薬剤、化学物質によるメラノサイトの障害などが考えられています。
日本皮膚科学会では次のような治療を推奨しています。
治療薬・治療法 | 推奨度 | 推奨文 |
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ステロイド外用療 | A-B | 尋常性白斑の治療にステロイド外用は有効である。 |
活性型ビタミンD3外用薬 | C1-C2 | 尋常性白斑に対してビタミンD3外用薬を単独では効果が弱く、PUVAやNBUVB療法と併用することは行うことを考慮しても良い。 |
タクロリムス軟膏 | B | 治療効果が高い可能性はあるが、長期安全性は不明であり、3~4カ月を目処に効果判定を行う。 |
ナローバンドUVB照射療法 | B | 成人の尋常性白斑の患者に対する治療としてNB-UVBはPUVAよりも治療効果に優れ、保険適応もあり、紫外線療法の中で第1選択としてよい。 |
ステロイド内服 | C1 | 進行性の尋常性白斑に対して行ってもよい。 |
以前はステロイドの外用剤やPUVA療法が治療の主体でしたが、最近では日本皮膚科学会でも ナローバンドUVB照射療法 を推奨しています。
当院でもナローバンドUVB照射療法を行うことをお勧めしています。 ナローバンドUVB は、治療に最も効果的な波長をもつ紫外線を使用する光線療法です。
ナローバンドUVB照射療法 は非常に治療効果が高く、ステロイド外用、タクロリムス外用などと比較して副作用の少ない治療法で、保険適応になっています。
週に1-3回程度の照射を6か月間、または合計60回程度照射するのが一般的です。
場合によりこの光線療法に外用剤や内服を組み合わせて、患者さんに最も適した治療法を選択していきます。
イボにはウイルスなどによる感染するイボと体質からでる感染しないイボがあります。感染するイボは放置すると広がっていったり、大きくなるので早めの受診をお勧めします。
ヒトパピローマウイルスの感染、増殖が原因です。
プールやスポーツジムの足拭きマットなどから伝染します。ウイルスは皮膚表面の細かい傷から入り込み、増殖して大きくなります。放置すると増数、増大するので早めの治療をおすすめします。
液体窒素治療(保険適応)
第一選択の治療法です。液体窒素を患部に綿棒であてることにより、ウイルスの取り付いた細胞を直接破壊し、免疫を賦活させウイルスを駆逐します。
一番手軽な治療ですが、治療に痛みを伴い、1~2週間に1度の間隔で数回から十数回の治療が必要なのが欠点です。
手術治療(保険適応)
局所麻酔をして、イボを切り取る手術です。液体窒素で改善が見込まれない患者様に実施します。
小さな子どもによく見られるイボです。一般的に水イボと呼ばれています。ウイルスが原因で伝染しやすいのが特徴です。爪でひっかくと潰れて他の部位に広がるので注意が必要です。
治療法は比較的大きなものはピンセットでつまみとります。細かいものは自然消褪することもあります。
治療の際に痛みがあるため、局所麻酔のテープ(ペンレステープ)を貼り、30分後に処置をおこないます。あらかじめ30分前にペンレステープを貼ったまま来院して頂いても結構です。
ウイルス性のもので、皮膚面からの盛り上がり方が少なく、滑らかな表面をしています。色は褐色で顔や手の甲などに小さなしみに似た突起がたくさんできます。自分の皮膚には感染しやすく、線状に並ぶ事もあります。若い女性に多くみられます。
治療は液体窒素は色素沈着を残すことがあるため、ヨクイニンを内服しながら自然に消えるのを待ちます。
パピローマウイルスが原因で性器や肛門の周りに、白色~ピンクあるいは褐色の軟らかいイボがたくさんできます。かゆみや痛みなどの自覚症状はありませんが、炎症が加わるとかゆみや痛みを伴うこともあります。性行為によって感染することが多いと言われています。また原因ウイルスは陰茎がん、膣がんの原因ともなります。早めの治療をお勧めします。
治療法は液体窒素による治療で保険適応可能です。
ウオノメは通常大人の足底や足趾(ゆび)などにできる直径5~7mm程の硬い皮膚病変で、歩行や圧迫により激しい痛みを伴うのが特徴です。一定部位に繰り返し異常な圧迫刺激が加わると、角質が厚く芯のようになり、真皮に向かって楔状に食い込んだ角質の芯が神経を圧迫して痛みを生じます。
タコも同様にどこかの皮膚の一部が慢性の刺激を受けて角質層が厚くなります。ウオノメと異なり、刺激を受けた部位全体の皮膚が少し黄色味を帯びて厚く硬くなって盛り上がり痛みの無いことが多いです。むしろ厚くなった角質のために感覚が鈍くなっていることもあります。タコは足底以外にも身体の様々な部位に生じます。(例えば、ペンダコ、座りダコ、子供の吸いダコなど)。
ウオノメやタコの原因である「特定の皮膚部位への慢性刺激」は、あわない靴、長時間の歩行、足の変形(扁平足、開帳足、凹足など)、歩き方の異常(股関節異常、膝関節異常)、軟部組織の少ない骨や関節部位などに生じます。このような圧迫原因を見つけて、可能な限り改善することが予防と治療にとって最も重要です。圧迫の原因が改善されない限り、治療を続けても治らないばかりでなく、一度治っても再発することがあります。しかし、原因がわかっても実際には除去できない場合も多く、その場合は角質軟化剤や保湿剤などを用いたスキンケアやインソールパッドなどを用いて、なるべく局所の刺激を少なくするような治療も合わせて必要です。
ウオノメの場合、歩行時の激しい痛みをとる必要があるため、楔状に食い込んだ角質を除去することが必要です。最も一般的に行われる方法は、ウオノメの大きさに合わせて切ったスピール膏を数日間貼って角質を軟らかくした後に、中心部の「芯」の部分だけをメスやハサミなどで切除します。疼痛軽減や再発予防のために、ドーナツ型パッドなどを用いて圧迫除去を行うこともあります。また、イボの治療の時のように冷凍凝固療法を行うこともあります。
歩行異常や骨の異常の可能性がある場合は、整形外科や足の診療所外来での治療が必要です。
タコについては、硬くなった角質を軟膏などで軟らかくしたり、スピール膏やハサミやメスなどを用いて適宜除去(胼胝処置)したりします。
当院では足の診療所特別外来(火曜・金曜)にウオノメ・タコの原因となる扁平足などの足の疾患に特化した外来を行っております。合わせてご相談ください。
円形脱毛症とは、円形や楕円形の脱毛斑が突然生じる自己免疫疾患です。一般的には10円玉くらいの脱毛斑が頭部にできます。単発型、多発型、多発融合型から、頭部全体に広がる全頭型のものや、眉毛やまつ毛、体毛などに及ぶ重度のものまで、その症状はさまざまです。
保険適応で、血流促進作用のあるセファランチンの内服を行う治療です。効果は一定ではありません。全頭型などの重症の患者様では内服ステロイド剤を使用することもあります。
デルモベートなどの外用ステロイド剤(ローション)を使用します。また皮膚の血管拡張作用のあるフロジン液外用を塗布することもあります。
掌蹠膿疱症はウミが溜まった膿疱と呼ばれる皮疹が手のひら(手掌)や足の裏(足底)に数多くみられる病気で、周期的に良くなったり、悪くなったりを繰り返します。人によっては足と手のほかにスネや膝にも皮疹が出ることがあります。皮疹は小さな水ぶくれ(水疱)が生じ、次第に膿疱に変化します。その後、かさぶた(痂皮)となり、フケのように皮膚の表面(角層)がはげ落ちます。症状によっては膿疱と痂皮が混じった状態になります。病気の出始めにはかゆみを伴うことが多いです。また、鎖骨や胸の中央(胸鎖肋関節症)やその他の関節が痛くなることがあり、胸痛で内科を受診する患者さんもいます。足の皮疹は水虫によく似ているので、鑑別のために水虫を起こすカビ(白癬菌)がいるかどうか検査する必要があります。
原因ははっきりとはわかってはいませんが、扁桃腺や歯、鼻などに細菌による慢性炎症があると掌蹠膿疱症が生じることがあります。医学的にはこのような慢性炎症を起こしている病変を病巣感染と呼んでいます。内科や歯科で診察や血液検査を受け、病巣感染がないか確認する必要があります。さらに、日本では歯科金属(パラジウムなど)に対するアレルギーが引き金となり掌蹠膿疱症が発症した事例が報告されているため、銀歯をセラミックなどへの交換を考慮する必要があります。
病巣感染や金属アレルギーなど、病気を悪化させる要因があれば取り除く必要があります。内科での抗生剤の投与や歯科での銀歯の交換が必要となります。これらの増悪因子がみつからない場合は、対症療法が中心となります。
治療には外用剤の塗布、内服薬、光線治療が主体となります。外用剤はかゆみが強かったり、新しい皮疹がたくさん出る場合は強いステロイド軟膏を使用し、良くなってきたら弱いステロイド軟膏や活性型ビタミンD3軟膏に変更します。内服薬はビオチン、ビタミン剤、場合によっては短期間のビタミンA誘導体の内服を行うこともあります。
光線療法では ナローバンドUVB照射療法 が効果的であり、保険適応ともなっています。当院では積極的に ナローバンドUVB照射療法 を行うことをお勧めしております。
統計では平均で約3~7年で完治する場合が多いと言われています。
根気強い治療が必要となるため、あきらめずにしっかりと治療をしていきましょう。
乾癬 、 白斑 、 アトピー性皮膚炎 などに有効な新しい紫外線療法です。
これまで日本においては、外用療法にて効果の乏しい乾癬などの症例に対して、中波長紫外線(UVB)療法やソラレンと長波長紫外線(UVA)を用いたPUVA療法が行われてきました。
それに対してナローバンドUVB(NB-UVB)は中波長紫外線領域に含まれる非常に幅の狭い波長域(311±2nm)を持った紫外線で、1990年代より海外において普及し始め、現在では 尋常性乾癬 を初めとして、 アトピー性皮膚炎 、 尋常性白斑 、 円形脱毛症 、 掌蹠膿疱症 、多形日光疹、菌状息肉症の治療に保険適応で用いられています。薬をつけたり、飲んだりする手間がなく、照射時間が短く簡便で、しかもPUVA療法に匹敵する効果があるため、本邦でも急速に普及しています。安全性が高く、小児や妊婦にも使用可能であり、従来の治療法にナローバンドUVBを組み合わせる事によって内服やステロイド外用の量を減らすことが期待できます。
1週間に2~3回、症状が改善されて来れば2週間に1回程度照射します。
照射時間は通常は1~3分程度です。
初回は短時間照射から開始し、症状を見ながら照射時間を延ばします。
照射時間は個々の患者様の皮膚の状態や肌の紫外線吸収能によって異なります。
専門医とご相談のうえ決めさせていただきます。
光線過敏症のある方
皮膚悪性腫瘍の合併・既往のある方
免疫抑制剤内服または外用中の方
ナローバンドUVBの副作用としては、皮膚の赤み、色素沈着(日焼け)、ほてり感、ヤケドなどがありますが、PUVA治療などの他の紫外線療法より起こしにくいと考えられています。
※照射中には紫外線障害を防ぐ目的で紫外線カットゴーグルを着用します。
肝斑とはシミの一種で、30~50歳代に多く、ほほ骨のあたりや額、口の周辺などに境界が比較的はっきりしており、淡褐色・薄茶色のシミが左右対称性に現れてきます。通常のシミとなかなか区別が難しいこともあります。
肝斑の原因はまだはっきりしていませんが、紫外線、妊娠・経口避妊薬(ピル)などによる女性ホルモンのバランス変化、エステ器具などによる機械的刺激に毛細血管の出血や拡張などが考えられています。
紫外線予防や美白ケアやビタミンCの補給でも、なかなか効果が感じられないような消えないシミには、肝斑の可能性があります。
トラネキサム酸(トランサミン)や、ビタミンC、ビタミンBや各種ビタミン剤の内服、ハイドロキノンやレチノイン酸の外用剤のほかに、最近ではレーザートーニングという新しいレーザー治療が可能となりました。当院では、キュテラ社製マイキューデュアルによるレーザートーニングを行い、従来の内服や外用剤などの基本的な治療に加えて、より効果的な複合治療を行っております。
当院のレーザートーニングは、QスイッチYAGレーザーのマイキューデュアルを使って、何回かにを分けながら優しくレーザーを当てる治療法です。
これまでのレーザー照射はスポット的なシミには効果的でしたが、肝斑には向かないものでしたが、マイキューデュアルによる治療ではレーザーがフラットに照射されるトップハット型で、均一にエネルギーを届けることができるため、効果的なレーザートーニングによるシミ・肝斑治療が可能です。
さらに、マイキューデュアルによる治療は、シミやくすみ以外にも、開いた毛穴を改善し、お肌にハリとツヤを与える効果があります。
レーザートーニング後はご自宅でのケアとして、院内で処方している乾燥予防の化粧品、UVケア商品(ヘリオケア)などを使用することを推奨しています。
レーザートー二ングは、皮膚のメラノサイト(色素を分泌する細胞)を刺激しにくい波長である1064nmのレーザーを低出力で照射することです。この方法で、メラノサイトを活性化させずにメラニン色素を穏やかに除去することができます。安全で効果的にしみ、肝斑やくすみ、炎症後色素沈着などを薄くしていくことが可能です。
※治療間隔は、約1~2週間毎に治療を行います。
※治療回数は、症状や程度によって異なりますが、6回~10回の治療をおすすめしております。
※ただし、治療効果には個人差があるので、必ずしも完全に消えることはない場合もあります。
1 | 30~40歳代になって、突然シミができてきた。 |
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2 | 顔(ほほ骨)の辺りに左右対称のシミがある。 |
3 | エステや自宅などでフェイスマッサージを念入りにしている。 |
4 | 境界の比較的はっきりとした淡褐色のシミがある。 |
5 | 顔をよくこすることがある。 |
6 | 普段の生活で強いストレスを感じている。 |
7 | 生理周期や季節によって、シミの濃さが変わる。 |
8 | 経口避妊薬(ピル)を服用している。または、妊娠の経験がある。 |
9 | サプリメントやビタミン剤の内服をしているが、なかなか効果がでない。 |
10 | 7光治療(IPL)やレーザー治療を受けたが、逆にシミが濃くなった。 |
チェック項目が多い方は、肝斑の可能性があります。一度ご相談ください。
レーザー治療の後はアフターケアにメラニン色素生成を抑制するコスメやトラネキサム酸の内服、紫外線を予防する日焼け止めクリームや内服をお勧めします
皮膚に紫外線があたると角化細胞(ケラチノサイト)に異常が起こります。ケラチノサイトに異常が起こると、色素細胞から過剰にメラニンが作り出されます。またホルモンは色素細胞にメラニンを多く作らせます。それによって過剰に作り出されたメラニン色素は、皮膚のターンオーバーとともに排出しきれずに残ってしまうのです。それがシミの原因です。
また、皮膚のターンオーバーの乱れも排出出来ない理由の1つで、加齢に加え、紫外線、ナイロンタオルによる摩擦などの物理的刺激やストレス、ホルモンバランスの乱れなどの内的要因によることもあります。
シミといっても、いくつか種類があり、原因はもとより、それぞれの形状、出る場所、治療法も異なります。
年齢を重ねた時にもっとも出来やすいシミで、一般的に「シミ」と呼ばれているシミでもっとも多いものです。ほお骨の高いところやコメカミにできやすく、数mm~数10mmほどの大きさの平坦で丸い色素斑です。原因は、日常的に繰り返し紫外線を浴びたり、長時間紫外線を浴びたりすることにより、皮膚のメラニン細胞が活性化して、過剰なメラニンを作るために起こります。顔の中心より外側に多くできる傾向がありますが、紫外線があたりやすい手の甲や腕、肩などにみられることもあります。年齢と共に数が増加し、色も濃くなり、放置すると皮膚が盛り上がってきて、脂漏性角化症になるケースもあります。
シミ(老人性色素斑)の治療は、第一選択はレーザー治療(QスイッチYAGレーザー/マイキューデュアル)になります。レーザーはシミなどの色素細胞のみを選択して壊すことができるため、正常な皮膚へのダメージを最小限にしてシミの色素だけを壊すことが出来ます。
レーザー以外の治療法としてハイドロキノン、トレチノイン、 ルミキシル などの美白効果のある外用剤、ビタミンC、トラネキサム酸などの内服薬で治療を行います。
老人性色素班の発生予防には何と言っても紫外線から肌を守ることです。そのため、日ごろから日焼け止めクリームを使用し、夏場は帽子や日傘など更なる遮光を心がけることが大切になります。≫ 価格表はこちら
鼻を中心に1~4mmくらいの小さい茶褐色の斑点が、左右対称に散らばったようにでるのが特徴です。鼻周辺、瞼の上や額、口周囲などが現れやすい部位ですが、背中・胸元・首・肩・手などにもできます。純粋にそばかす(雀卵斑)だけが出ているという方は少なく、他のシミやアザが混在することが多いです。
幼少期から思春期にかけて女性に現れることが多く、紫外線や妊娠、出産で悪化する場合があります。また季節により色が変化することも特徴で紫外線が強まる春から夏にかけては目立ちやすくなることがあります。
原因は、他のシミ同様、肌の代謝が低下することにより、メラニン色素が排出されずに皮膚に沈着しているために起こりますが、遺伝的な要因も大きく、色白で日焼けしても赤くなるだけの、体の色素が薄い方によく見られます。
当院ではそばかす(雀卵斑)の治療はレーザー治療をお勧めしております。そばかす(雀卵斑)は症状が広範囲にわたるケースが多いため、一度に広い範囲への施術が可能でダウンタイムが少ないQスイッチYAGレーザー/マイキューデュアルによるレーザートーニングが選択されます。治療回数は程度にもよりますが、5-6回程度必要です。
多くの場合、そばかす(雀卵斑)の治療はレーザーだけではなく外用薬による治療も併用しています。
そばかす(雀卵斑)の治療では、特にハイドロキノンや ルミキシル といった美白剤を中心とした外用薬や、内服薬としてビタミンC、トラネキサム酸などを処方します。
イボ状に盛り上がった状態のシミで、色は肌色、茶色、黒色まであり様々で、触った感触がザラザラする光沢のないシミです。初めは1~2mm程度で平らであったものが、シミの角化が進み、盛り上がったり、突出したしこりになったり、徐々に大きくなっていくこともあります。そのため、老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)、老人性イボとも呼ばれます。疣贅といっても通常のウイルスによる尋常性疣贅と異なり、加齢による肌の老化により角質の構造が異常になるために発生します。老化現象の一つであるため、誰にでも発症する可能性があり、30歳以上の男女の手のひら、足の裏以外の皮膚であればどこにでも発生しますが、特に頭・顔・体・上肢に多く見られます。老人性色素斑が進行すると脂漏性角化症になるとも言われています。
脂漏性角化症は保険適応での治療は液体窒素の治療となります。ただし、治療に時間がかかることと、治療後に炎症後色素沈着が出る可能性があります。
当院では脂漏性角化症は皮膚が盛り上がっているため、イボやホクロの治療に用いる炭酸ガスレーザーを用いて、膨らんだ部分の細胞組織を除去する治療(自費診療)をお勧めしております。さらにシミ(老人性色素斑)が混在している場合はQスイッチYAGレーザーを組合せた治療となります(別途シミに対するレーザー治療の料金が必要となります)。
症状を放置することで大きくなったり数が増えたりする可能性があるため、早い段階での治療を推奨いたします。
ホクロでお困りの患者様へ 保険適応で治療可能な場合もあります。
「ホクロ」と一口に言っても、平らなもの(黒子)、出っ張っているもの(母斑細胞性母斑)などいろいろな症状があります。ホクロなのか、おできなのかわからない場合もあったり、徐々に大きくなってくるホクロのようなおできもあります。
まずは、一度、ご相談ください。
ホクロの大きさ、性状によって手術治療またはレーザー治療(炭酸ガスレーザー)かを選択して治療を行います。
(美容目的のホクロの切除やレーザーで1回に多くのホクロを切除する場合は自費診療となります。自費診療での料金は料金表のページを参照してください。)
局所麻酔をして、メスでホクロ・おできを切り取ります。手術はホクロを完全に除去することを第一に考えた場合の治療法です。術後は切除したホクロに悪性な細胞(基底細胞がん、悪性黒色腫など)がないか病理検査を行っております。
ホクロやおできの大きさや数、治療法にもよりますが、保険診療の治療費は3割負担の方で約10,000円~16,000円です(手術代・処方料・検査費用含む)。
炭酸ガスレーザーでホクロを切除する治療です。
ホクロがあることによって機能的に問題が生じる場合は保険適応での切除が可能です。ただし、美容的な目的での切除や一度にたくさんの切除の場合は保険の適応になりません。
局所麻酔をして、レーザー光を照射して、その部分の組織を瞬時に蒸発させます。
傷の治り易いテープなどを貼り、治療後は少し凹んだ丸いキズになりますが、徐々に平らになっていきます。
場所によっては少し凹むこともありますが、ほとんど目立つことはありません。
治療費は保険適応の場合は大きさと数により金額が変わってきますが、おおよそ6,000円~15,000円程度です。自費診療の場合、治療費は8,000円~24,000円(税別、初診料再診料別途)です。
ホクロの除去方法の一つとして、炭酸ガス(CO2)レーザーによるくりぬき法があります。隆起した部分やメラニンを含めたホクロ全体を蒸散させて削り取る治療です。治療後はぽっかりと穴があいた状態になり、欠損した部分の皮膚は軽度の浸出液を伴う傷の状態になりますが、約1週間~10日前後で皮膚が再生して治癒します。
具体的な手順としては、まずホクロが悪性でないかの確認をおこなってから局所麻酔を行います。
その後、炭酸ガスレーザーで蒸散させる部分にマーキングを行い、実際にホクロを炭酸ガスレーザーで切除します。治療時間は約5分~10分ほどで済みます。ホクロが除去されたら、小さいものは傷に軟膏が塗り、大きめのものは創傷被覆材のテープで保護します。
手術後、傷が完全にふさがる1~2週間は、軟膏や傷を早く治すテープで覆っておく必要があります。傷がふさがってからも、多少赤みが残る場合もありますが、時間が経つにつれて、徐々に赤みも消えていきます。
炭酸ガスレーザーは平坦なホクロのほか、Qスイッチレーザーでは治療が難しい盛り上がったホクロや、色調が淡いホクロなど、様々なホクロの治療ができるということがメリットです。また、炭酸ガスレーザーによる治療は、1回の治療である程度のメラニン色素を含めた母斑細胞全体を除去できるということもメリットの一つです。
また、手術治療では線状の傷痕がほぼ残ってしまうのに比べると、傷痕が目立ちにくいことなどもメリットです。
まず、少しでも悪性の疑いがあるホクロは適応外となります。幼少期からあるホクロや青く見えるホクロは、皮膚の深いところまで色素細胞が入り込んでいるため、複数回の治療が必要になってしまう上、完全には取りきれない場合もあります。場合によっては数年たってから追加治療を要することがあります。
炭酸ガスレーザーの治療では痛みを伴うことがあります。そのため局所麻酔が必要になります。小さいものは表面麻酔のみでも可能ですが、大きいもの、深いものは局所麻酔の注射が必要です。また、1度であまり深くまで削りすぎると、陥没してしまったり、逆に盛り上がったりしてしまうことがあるため、再照射する必要がある場合もあります。再発のリスクがあるということ、完全には取りきれないことがあるということがデメリットとして挙げられます。
削った部分が上皮化するまでに時間がかかるため、10日前後軟膏外用やテープ保護などのダウンタイムを要します。また治療後に赤みや炎症後色素沈着が起こることがありますが経過ととともに薄くなっていきます。
アクロコルドンは主に首にできる微細なイボです。首のほかに腋や鼠径部にも発生します。皮膚の柔らかい場所に好発し、イボ自体は柔らかいのが特徴です。色は肌色で2ミリ~3ミリ程度の小さなイボです。加齢とともに発症が増え、女性や肥満の方に発症することが多いと言われています。
イボにはウィルス感染が原因のものと、そうでないものがありますが、首にできるアクロコルドンは非感染性のイボと言われており、イボが生じる原因は、はっきりとわかっていません。中年以降の女性に好発し、30代から次第に発症の確率が高くなっていきます。アクロコルドンはイボの大きさは数㎜程度で、色は肌色または褐色です。悪性腫瘍ではなく良性腫瘍なので大きな心配はありませんが、見た目が気になる場合は治療をおすすめします。
アクロコルドンの治療は凍結療法などもありますが、最近ではレーザー治療が主体です。レーザーの種類は炭酸ガスレーザーを用いて、瞬間的に焼き切ります。数が多い場合には数日に分けて治療をおこないます。なお、レーザー治療は保険適応外です。
ご来院の際は保険証をご持参ください。
美容皮膚科治療は一部の保険適応疾患を除き自費診療となります。保険診療、注射治療ですでにおかかりの方でも、初診料3,000円(税別)、再診料1,000円(税別)が別途かかります。
料金は予告なく変更する場合がございます。料金はすべて税別料金です。
自費診療のお支払いのみカードがご利用いただけます。
※カードの利用は一括払いのみです。(VISA、JCB、マスターカード、アメリカンエキスプレス、ダイナースなど各種取り扱い)
レーザートーニング<顏>
肝斑 レーザートーニング(マイキューデュアル)のご案内。
注)5回コースの患者様も来院時には別途再診料1,000円(税別)がかかります。
シミ(老人性色素斑)
シミ(脂漏性角化症、老人性疣贅)・ホクロ・イボ・タコ等
疾患や診察所見により一部保険適応となる場合もございます。その際は所定の保険点数に基づいて、初診料、再診料、検査費用、治療費を申し受けます。
アクロコルドン(首のイボ)
トレチノイン、ハイドロキノン
ラエンネックPO(プラセンタサプリメント)