循環器内科・高血圧・動脈硬化外来
胸痛、動悸、息切れ
心臓の病気の症状として現れることが多い症状です。症状の現れ方によって病気の種類は異なりますが、早めの受診をお勧めします。 このような症状が出るときは、狭心症や不整脈などの大きな病気があることもあります。 病院に来たときには症状がないことも多いので、24時間心電図(ホルタ―心電図)、心臓超音波、血液検査などで心臓の病気がないことをチェックすることをお勧めします。
心雑音
心臓の中を血液が流れる時に生じる異常な音のことです。心臓弁膜症や貧血、甲状腺の異常などで聞こえることがあります。 正常でも聞こえることがありますが、心臓に雑音があるといわれたら、一度、心エコー(心臓超音波)で心臓の状態や血液の流れを確認することが大切です。
高血圧
高血圧は日本人には非常に多い病気で40~74歳の人のうち男性は約6割、女性は約4割が高血圧と言われています。 高血圧はほっておくと心不全や狭心症、心筋梗塞といった心臓や血管の病気になったり、脳出血、脳梗塞の原因となります。 成人における血圧はガイドラインでは以下のようになっています。
血圧の分類(高血圧治療ガイドライン2004年版)
成人における血圧値の分類 | |||
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分類 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | |
至適血圧 | <120 | かつ | <80 |
正常血圧 | <130 | かつ | <85 |
正常高値血圧 | 130~139 | または | 85~89 |
軽症高血圧 | 140~159 | または | 90~99 |
中等症高血圧 | 160~179 | または | 100~109 |
重症高血圧 | ≧180 | または | ≧110 |
収縮期高血圧 | ≧140 | かつ | <90 |
日本人は世界で一番塩分を取る国民と言われており、平均で1日11~12gとっています。高血圧の患者さんではもっと厳しく、日本高血圧学会の定めた目標での1日6g未満(高血圧治療ガイドライン2009年版)にすることが大切ですが、それが無理でも男性10g未満、女性8g未満にすることが大切です。 また、しっかりとお薬飲むことも大切です。一度薬を飲むと、一生やめられないと思っている方が多くいますが、だんだんとよくなって来れば減らしたり、やめたりすることもできます。
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
狭心症は心臓の筋肉を栄養している冠動脈といわれる血管が狭くなる病気です。一般的には動脈硬化が原因で血管が狭くなり、歩いたり、階段を上ったり、運動したりすると、胸が重い感じがしたり、息切れが出たりすることがあります。ときどき胃の痛みのように感じることもあります。これを放置しておくと心筋梗塞になる危険があります。 また、特殊な狭心症で冠動脈が痙攣をすることによって生じる、冠動脈攣縮性狭心症という病気もあります。この場合はお薬での治療となります。 この病気が疑われるときは心電図、レントゲン検査、血液検査、心臓超音波検査を行います。
不整脈
動悸、脈が飛ぶ、胸が詰まる感じ、めまい、失神などの症状がでます。 心臓は1日12万回程度規則正しく動いていますが、ストレス、疲労、睡眠不足があると脈が乱れて不整脈が出ることがあります。 ほとんどは良性のものが多いですが、場合によっては命にかかわる場合もあります。 症状を感じることがあれば早めの受診と心電図、24時間心電図(ホルタ―心電図)、心臓超音波などの検査を受けることをお勧めします。
心房細動、心房粗動
心房細動、心房粗動も不整脈の一種です。動悸が出たり、脈がばらばらになったり、息切れが出たりすることがあります。また発作的に突然心房細動になり、しばらくすると自然に止まってしまう発作性心房細動もあります。その時は突然、胸をたたかれたように動悸が始まることが多いです。特に心房細動はほっておくと、心臓に血栓という血の固まりができて、脳梗塞の原因となるため、早めの治療が必要です。 症状を感じることがあれば早めの受診と胸部レントゲン検査、心電図、24時間心電図(ホルタ―心電図)、心臓超音波、血液検査などの検査を受けることをお勧めします。
発作性頻拍症
症状は突然バクバクと動悸が始まり、突然止まる症状が出ます。動悸が出ているときは冷や汗をかいたり、めまいが出ることもあります。 この病気はお薬の治療や発作が頻回の患者さんはカテーテルで治療をする必要があります。 症状を感じることがあれば早めの受診と胸部レントゲン検査、心電図、24時間心電図(ホルタ―心電図)、心臓超音波、血液検査などの検査を受けることをお勧めします。